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マニラE通信15号

 8月8日

 

巣箱とハンモックの店

 

写真のような、こんなポップで色鮮やかな巣箱を見つけたら、思わず立ち寄ってみたくなりませんか。
そして、いつから、どうして、このようなお店をやっているの?それにハンモックも売っているなんて。この国ではハンモック、好きですよね。お客さんはどんな人たち?儲かる?いろいろ聞きたくなると思いませんか。
というわけで、インタビューをしてみました。

場所はマニラ近郊のタガイタイという所。マニラ人にはあこがれの地で、ここにセカンドハウスを持つお金持ちをうらやましく思ったりします。日帰りドライブに格好の地で休日は家族連れがいっぱい。逆にウィークディは仕事上の会議や研修会場として好まれています。そこに向かういわばお土産街道ともいえる道筋にこの小さなお店はありました。周囲は産地直送の果物や野菜の売店が並び、なぜか茹でとうもろこしの店もたくさんありました。その中で目を引いたのがこの巣箱とハンモックの店。遠くからもそのカラフルさが目立ちましたし、巣箱を売るという商売にも興味をそそられたからです。野鳥を呼び寄せて餌付けをする楽しみを持つ人たちが少なからずいるということです。

店の主はジョイさん。 40 代半ばでしょうか。にこにこしながらしっかり目線をあわせて話しかけてくる感じのいい女性でした。ここで店を始めたのは半年ほど前から。毎日ここに来て働いています。朝は 6 時ごろから夕方暗くなるまで、つまり観光客が行動する時間帯、店を開けています。
収入? お客さん次第ね。月にすると 3500 ペソくらいかしら。母親と 20 歳になる息子と 3 人の生活費は何とか賄えているようです。その二人は昼寝の最中でした。


見て楽しい巣箱に仕上げて、売るのが私の仕事。

巣箱は、ひとつ 75 ペソ。一番高いものは 850 ペソになりますが、これは入り口が 3 つあり“大家族用”でしょう。ほかに餌台付きのもの、飾りのついた豪華なものなど、いくつかアイテムがあります。ハンモックは綿製で、こちらは 1,500 ペソ。しっかり丈夫に編んであります。

 

店の看板も巣箱でいっぱい。


こんなお店を持つには、どこからか支援が必要でしょう。職業訓練は受けたの? 開業資金はどこで? 得意の職務質問がつい出てしまうのですが、本人は「どこにも世話になんかならないわよ。この作り方は自分で考えた、色をつけるのもわたしのセンス、わたし、こういうもの作るのが好きなのね。」だからやっていて、おもしろいと言います。売れたらもっと楽しいのはもちろんです。
「役所に頼んでも、あまり当てにならないでしょ、お金を使ってもその通りやってくれるかどうか。」さかんに自力を強調していました。

材料の木材はインドネシアマホガニやチャイニーズウッド。廃材、切れ端などを活用してうまく仕上げてあります。かなり重たい巣箱で、しっかりできています。この街道沿いにはほかに数件、巣箱を売る店がありましたから、材料の購入や機器材の調達は共同で行っているのかもしれません。色や模様付けは店によって異なっていましたが、ジョイさんのようにセンスがあってかわいい製品に仕上げたものは人目を引きます。話をしている間にもお客さんがのぞきに来ていました。多くは、この地に観光に来るフィリピンの人たちだそうです。確かにマニラなど都会に住んでいると庭やベランダにこんな巣箱やハンモックがほしくなるのがよくわかります。癒し系グッズとみました。


 
 

 

発信:おおつかともこ

文・写真も)

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